大学入試改革、学習指導要領の改訂など、教育政策をめぐる動きが目まぐるしい。2020年度に導入される大学入学共通テストでは、数学と国語で思考力・判断力・表現力を測るために記述式問題の導入が決まった。同じ年度から本格実施される新しい学習指導要領への対応だといわれている。
大学入試がネックとなって、高校までの教育は知識注入型に終始してきた。だから入試を変えれば、高校以下の教育も変わるはずだという見込みが背景にある。記述式問題は、その切り札に位置づけられている。
これらを串刺しするのが、「アクティブラーニング」という新しい教育論・学習観だ。教師による一方的な講義形式の授業から、生徒たちが能動的に授業に参加し、主体的に学習する。そのような転換を目指すためにも入試を変えようというのだ。
カタカナ語の表記が示すように、もともとは英米の大学教育で用いられてきた用語だ。この外来のアイデアを、小学校から大学までを貫く今次教育改革の柱に据えたのである。「急激な社会的変化の中でも、未来の創り手となるために必要な資質・能力」(中央教育審議会)を育成するための学習観の転換だといわれる。
詰め込み型教育から主体的な学びへの転換は、1980年代以後の教育改革においてつねに中心を占めてきた目標である。次の世代に創造性や個性や主体性を育てなければ、変化の激しい時代には生き残れない。そう言い続けて30年以上が経つ。それが今次の教育改革でも繰り返されるのは、本丸と見なされた大学入試がその実現を阻んできたとの見方が根底にあるからだ。その前提となるのが、日本の教育は創造性や個性や主体性の育成に失敗してきた、日本人にはそれらの資質・能力が欠如しているとの認識である。
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