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中韓関係「3NO」の意味 一方の立場、一方の約束

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  • 岡本 隆司 早稲田大学教育・総合科学学術院教授

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小欄第47回で、去る10月12日、延長合意と発表のあった中韓スワップ協定をとりあげた。どうも怪しいとみていたら、同じ月の末、中韓が関係改善を発表したので、その答えが出た観がある。

中韓関係が悪化したのは、米国の高高度ミサイル迎撃システム(THAAD)の配備に対し、中国が難色を示していたからである。逆にいえば、THAAD配備の懸念を払拭できなくては、対韓関係を改善するのは難しい。果たして、中国側がまもなく発表した声明では、韓国はTHAADの「配備が中国の戦略的な安全保障上の利益を損なうものではないことを明確にした」という。

ここまで・これだけなら、少なくとも韓国側が従前から説明してきた「立場」と違いは少ない。ところが中国との関係改善を発表する前日の10月30日、康京和(カンギョンファ)韓国外相が国会で、韓国はTHAADの追加配備はしない、米国のミサイル防衛(MD)体制に参加しない、韓米日3カ国の協力関係は軍事同盟に発展しない、との方針を明らかにした。

「3NO」で揺れる韓国

三つの「しない(No)」で、「3NO」と呼ぶこの声明は、かなり中国側の懸念にこたえた内容である。先の駄文で問題にした中国の「底意」がここからみえてくるし、またスワップ延長の発表が三日後にずれこんだことも、中国に対する配慮だと明るみに出た。中国側が満額回答を韓国に迫ったというところだろうか。

これをめぐり、韓国国内が揺れている。左派・政府は前政権から冷え切っていた対中関係修復の成果を強調した。かたや保守派は安易な妥協をした政府を批判、中国に対する屈服だとみるマスコミも少なくない。

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