神戸製鋼所の製品は原子力発電所や核燃料施設でも幅広く使われている。
同社のパンフレットでは、「燃料被覆管など原子炉中心部で使用される材料を早くから製造している」ほか、「溶接材料や技術は原子力分野の至るところで使用され、その安全性と性能を支えている」と書かれている。だが、その信憑性が揺らいでいる。
これまで原子力分野では2件の品質データ改ざんが見つかっている。そのうちの一つが、日本原燃のウラン濃縮工場への導入が予定されている新型遠心分離機の部品だ。その数は3700個に上る。
日本原燃は放射性物質が外部に漏れるのを防止する機能とは関係ない部分であることから、「工場の安全性に影響を与えるものではない」としているが、部品交換の必要性は調査中だという。
東京電力ホールディングスの福島第二原発3号機では、残留熱冷却系統の配管の寸法成績表で一部に不正が見つかった。配管の片側しか測定していなかったのに、もう片側も数値が記載されていた。ただ東電の要求した性能を満たしていたうえ、配管は交換前の未使用状態で倉庫に保管されている。
稼働している原発や再稼働の準備が進められている原発でも、使用状況がようやく判明しつつある。関西電力、九州電力、四国電力の3社は11月中旬現在までに、原発の安全に直結する「原子炉格納容器バウンダリ」や「原子炉冷却材圧力バウンダリ」における神鋼製部材の使用状況について、原子力規制委員会に報告した。
再稼働に向けて準備中である関電の大飯原発3・4号機や九電の玄海原発3・4号機では、テンドン(複数の鋼製ワイヤをより合わせたもの)、溶接継ぎ手などで使用が判明。稼働中の関電・高浜原発3・4号機や九電の川内(せんだい)原発1・2号機、四電・伊方原発3号機(定期検査中)では溶接継ぎ手などで神鋼製の使用がわかった。
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