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アマゾンで財布のひもが緩む訳 マーケティング

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「わっ、これは買いじゃない?」。アマゾンのタイムセールは、ついポチッとクリックして買ってしまう魔力がある。商品ラインナップは玉石混交だが、予定がなかった物でもつい購入してしまう。なぜか?

理由は画面上のいくつかの情報にある。多くのセール商品には参考価格と現在の値下げ幅が表示されている。幅はまちまちで、8割以上の大幅値下げも珍しくない。実際にはセール品の多くはノーブランドで、ほかの流通チェーンでは販売していない。そういう商品は、セール価格が本当に安いのかわからない面がある。だが参考価格に線が引かれ値下げ幅が明記されていると、「お買い得」と思ってしまう。

さらに価格のそばには、セール終了までの残り時間と、商品の残り数も表示されている。終了時間が到来するか、所定の販売数に達すると、前述の「お買い得」価格では買えなくなる──と消費者は焦るのだ。

参照点と比較して人間は損得を判断

このように「ついポチ」を誘うアマゾンの表示は、行動経済学の要となるプロスペクト理論に即したマーケティング戦略だ。

プロスペクト理論は不確かな状況における人間の心理と行動を説明している。理論を説明する価値関数のグラフ(→関連記事へ)は、人間が利得(利益)と損失に対しどう感じるかを示している。ここで肝は、利得と損失は絶対的ではなく、「参照点」というある水準との比較によって決定される、ということだ。

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