8月29日の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射に、9月3日の核実験。北朝鮮は軍事挑発で米国をゆさぶっている。
理由は単純だ。米国と対話することで朝鮮戦争から続く休戦状態を終わらせ、平和条約を結ぶこと。これにより核兵器の保有と国家存続を保証できるようにするためだ。
「戦略的忍耐」と称した没交渉を続けたオバマ政権とは違い、トランプ大統領は逐一、北朝鮮の行動に口を挟んでいる。北朝鮮がミサイルを連発した8月には、「北朝鮮は世界がこれまで目にしたことがない炎と怒りに直面する」(8日)や、「北朝鮮が浅はかな行動を取るなら、軍事解決に向けた準備は整っている」(11日)などと応じていた。
だが、6回目となる核実験で、米国は「ここで止めないと本当にICBMが完成されてしまうと考え、制裁の実効力を高めるための策を練り始めた」と笹川平和財団安全保障企画室の渡部恒雄・特任研究員は指摘する。米国の焦りがちらつくようになった。
トランプリスク封じる
マティス国防長官やティラーソン国務長官らは事態の把握と今後の対応について、政権としての一体感を取り戻しているようだ。ワシントンの外交、北朝鮮専門家らが「大統領の不用意な発言は事態を悪化させうる」と警告。これに対し、「マティス氏など側近らは大統領がツイッターなどで発言する前に政権としての公式声明を発表するなど、リスク要因を取り除こうとしている」(米スティムソン・センターの辰巳由紀日本プログラム部長)。
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