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政治・経済・投資 #歴史の論理

「朝鮮の困境」と姿を重ねる台湾 今日の台湾の立場

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  • 岡本 隆司 早稲田大学教育・総合科学学術院教授

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小著がこのたび、台湾で翻訳出版された。原著は出てから、もう十年になろうか。16世紀から日露戦争・韓国併合までの日中韓、東アジアの歴史を概観した、文字どおりごく小さな本である。

自著の翻訳が出るのは、外国でもそれなりの評価を受けたという意味なので、物書きにとっては冥利につきる思いである。今回はそのうれしさ余っての執筆、正直に申して自己宣伝にほかならない。

貴重な誌面にもかかわらず、浮かれてお見苦しい点、どうかご寛恕いただきたく思う。

もっとも、単なる宣伝に終始しては、あまりに露骨で恥ずかしい。テレビの番宣みたいである。そこで内輪話ながら、少しひろがりのありそうな話題も織り交ぜたい。

「属国」を忌み嫌う韓国

小著は主として、朝鮮王朝末期の朝鮮半島をめぐる国際関係を描いている。だから原著の刊行からほどなく、まず韓国で翻訳出版された。訳注もそなえた至れり尽くせりのできばえ。大満足だったものの、引っかかったこともある。

刊行直前に出版社の意向で、タイトルが変わった。「未完の企画:韓国の独立」という。オリジナルは「世界のなかの日清韓関係史」だから、大幅な変更だった。

別に不満なわけではない。販促に役立てようとした目的なのも承知している。引っかかったのは、訳書タイトルの措辞であって、あくまで「韓国」が第一人称・主人公であること、そして原著のサブタイトルにあった「属国」の文字が消え、「独立」だけになったことが見のがせない。

こうしないと売れない、というのだから、いかに「独立」を希求し、「属国」を忌み嫌っているか、韓国人の自意識がかいま見える。それも小著の論じた歴史過程がもたらしたものだった。

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