4月、最新の日本の将来推計人口が公表された。国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が5年ごとに推計するもの。
前回12年よりも、人口減少のスピードはやや落ちたのが特徴だ。それでも総人口は2015年の1億2709万人から65年には8808万人(12年推計は8135万人)に減少、65歳以上の老年人口割合は15年の26.6%が65年に38.4%(12年推計は40.4%)へ上昇する。
人口減少ペースが緩和したのは、30〜40歳代の出生率が近年上昇していることが大きい。将来推計の前提となる合計特殊出生率は12年の1.35から1.44に上方修正された。ただ、「出生率回復は一時的」との見方がある。
日本経済の成長を考えるうえで、より重要なのは労働力人口の動向だ。労働力の不足は、経済成長を制約する要因となるからだ。
労働力の供給源になる生産年齢人口(15〜64歳)も、最新の推計では前回よりも減少ペースは緩和された。だが、15年の7728万人が、35年に6494万人、50年に5275万人と、15年で1000万人単位の減少という深刻さだ。
足元では労働参加率が上昇している(図表1)。SMBC日興証券の宮前耕也・シニアエコノミストは、「『家事』を理由とする非労働力人口が一段と減少し、労働参加率は12年の59.1%をボトムに4年連続で上昇している。バブル期以外ではなかったことで、それだけ労働需給が逼迫しているということ」と分析する。今後10年程度は労働参加率の上昇により労働力人口の減少を何とかカバーできるが、30年代には本格的な労働力人口の減少局面が訪れるという。
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