「モダンアートに興味あったっけ?」。あまり乗り気でなさそうな妻に2度聞かれた。アート・バーゼル香港のため、香港行きを計画していたときのことだ。
アート・バーゼルとは、スイスのバーゼル、香港、米国マイアミで毎年開催される世界最大のモダンアート(現代アート)のフェア。アート・バーゼル香港は今年で5回目となる。初回の2013年の入場者2万人から、今年は8万人近くに急増した。
モダンアートに興味を持つきっかけとなったのは、森美術館の館長である南條史生氏の講演だった。
南條氏によれば、アジアのアートシーンが急激に成長する中、香港とシンガポールがハブとなっているらしい。いずれも美術品を免税にすることを背景に、富裕層や投資家を市場に呼び込んでいる。ボストン コンサルティング グループによると、金融資産が1億ドルを超える超富裕層の割合が世界一なのが香港、2位がシンガポールだ。
アート・バーゼルの会期は5日間。そのうち最初の2日間は招待者のみ。この間は「本気度」の高い富裕層に加えて、その富裕層狙い?の女性も来場するらしい。
筆者が訪れたのは最終日の週末に当たる3月25日。自分も含めて買う気のオーラがない人たちでごった返している。それでも入場料は前売りで350香港ドル(約5000円)。見たところ、ごく普通の若者も多く、アートが富裕層の投資対象といった限定的なものではなく、広い裾野に支えられていることを実感する。
撮影は自由なので、皆がスマートフォンで作品を撮影したり、作品の前で記念撮影したりと忙しい。
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