2017年4月、東京・銀座にかつてない巨大商業施設「GINZA SIX(ギンザシックス)」が誕生する。運営するのは百貨店の大丸と松坂屋を抱えるJ.フロント リテイリングだ。16年の百貨店市場が36年ぶりに6兆円を割る中、どのように生き残りを図るか。新商業施設の狙いやインバウンド需要の動向について、就任から4年を迎える山本良一社長に聞いた。
──GINZA SIXのオープンが2カ月後に迫っている。
今の百貨店業界には、過去50年培ってきた成功体験が通用しない。そこで銀座では百貨店はやらないと決めた。241店が集結した都市型のショッピングセンターだ。百貨店には高コスト体質という大きな弱点がある。銀座は収益を考えた結果、不動産事業のような形態でトライアルすることにした。
松坂屋銀座店で働いたOBから残念がる声もあったが、そのDNAを否定しているわけではない。銀座が持つ革新性、新しいことに挑戦する気持ちは引き継ぎたい。
──不動産事業は安定収益を得られるが、成長性に乏しいのでは?
不動産の中には売上歩合賃料がある。店舗の魅力を高め、来店促進策を考えて固定客を増やしていけば賃料収益は上がっていく。従来の百貨店では10年ぐらい営業赤字を覚悟しなくてはいけないが、銀座は初年度から利益が出せる。
──都心でも百貨店は不動産モデルしか生き残る道がないのか。
銀座は不動産でやるが、心斎橋や東京駅で同じことをやるかは別の問題だ。たとえば、心斎橋は本館を改装中だが、ここはオーソドックスな百貨店にする一方、北館を賃貸にすることで最大の利益が出るバランスを作る。何でもかんでも不動産化するわけではない。
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