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オックスフォードにあって東京大学にないもの 教育社会学者が見た、日英トップ大学の違い

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  • 苅谷 剛彦 上智大学特任教授・英オックスフォード大学名誉教授

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英語圏で最古の大学であるオックスフォード。これまでサッチャー、ブレア、キャメロンなど多くのリーダーを輩出してきた(Getty Images)

オックスフォード大学(OXFD)にあって、東京大学にないものは、カレッジ(学寮)という仕組みと、そこで行われるチュートリアルと呼ばれる個別指導中心の教育である。逆に東大にあってOXFDにないのは、単位制と単位取得を目的とした(大人数の)講義形式の授業である。ここに両大学の教育の違いが集約されている。

2005年の東大学生生活実態調査によれば、週日東大生が大学の授業に費やす時間は平均4時間50分、授業外での学習は1時間51分。ここからわかるのは、東大生の学習の中心は大学での授業であり、授業準備を含めた自学自習の時間がその半分にも満たないということだ。以下、文系に議論を限れば、文献講読などのゼミもあるが、多くの授業は講義形式だ。しかも、その多くは文献講読の予習を課さない。リポートが課されたとしても、学期中に1~2回の小論文である。

学生は卒業に必要な単位の取得を目指し、1学期に12~15コマの授業を履修する。非常勤講師を含めれば、おびただしい数と種類の講義が開講されており、知識の提供という面では多様な教育が行われている。ただし、ゼミで発表したり、発言を求められたりしないかぎり、学習の成果として知識を駆使し「自分の考え」を表明する機会は少ない。

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