初当選時に大先輩の竹下登・元首相と面談する機会があったんです。「聖子ちゃん、『悪名は無名に勝る』。これが政治の世界だよ。誰かに悪く言われることがあっても腐らずに選挙に勝つんだ」という話をしてもらいました。トランプさんが米国大統領選挙に勝ったとき、彼が「立派なビジネスマン」だったら泡沫候補で終わったんだろうな、と思いました。
選挙は選挙です。きれい事ではやっぱり勝てないんですよ。私が高校生のときに暮らしたミシガン州は、経済が停滞し白人中間層の人たちは苦労している。トランプさんは選挙に勝つための手段として、その人たちの感情に火をつけ上手に声をすくい上げた。ただ、劇的な勝利を収めた点は評価するけれど、選挙期間中の発言については、よしとしません。
日本にもポピュリズムの波が来ているのかと問われると、すでにやってきているのではないでしょうか。ただ有権者には、ポピュリズム的な政治にくみしている場合ではないという意識があると思いますよ。巨額の財政赤字を抱え人口は減少に転じ、日本がもう抜き差しならないところまで来ているとの不安や危機感を持っているはずです。
私は日本が抱えている問題の本質をちゃんと見極めて、たとえ支持率が落ちるとしても、危機的な状況であることを正直に伝えるべきだと考えています。今は都合の悪いことをあまり言わないでしょ。有効求人倍率の改善も景気が回復したからとしているけど、人口減少でそもそも労働力人口が減っているからだとも指摘できる。
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