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大学は脳の手術室。最先端の技術と優秀な教員が必要
米ミネルバ大学の創設者で、運営母体のミネルバプロジェクトのCEOを務めるベン・ネルソン氏が、新しい大学作りにいそしむきっかけは、自らが大学時代に抱いていた不満だった。
私がペンシルベニア大学のウォートンスクールに通っていた20年前から、もはや大学は機能不全に陥っていた。学生を鍛えて社会のニーズに合った人材を輩出するという目的を果たせなくなっていた。
履修する授業のうち自分の専攻に関係があるのは3分の1だけ。あとの3分の2は好きなものを取ればいい。体系立ったものは何もなかった。授業と授業とに関連性がまるでない。部活の選手でも、簡単に単位を取れる科目もある。
そして大半は大教室での講義だった。何百人もの学生の前で、ただ教授が話しているだけ。驚いたことに、私が履修した、たった12人しか受講していないドストエフスキーの文学についての授業も講義形式だった。教授がひたすら話し続ける。学生に質問すら投げかけない。これでは録音したテープを再生するのと同じだ。
大学関係者は冷淡な反応
だからまずは自分の学校を変えたいと思い、在学中にミネルバで行っているような体系立ったカリキュラムと小規模授業のコンセプトを大学関係者に説いて回った。
しかし大方の反応はこうだった。「ワオ! 君のアイデアはとても理にかなっている。われわれの教育よりもいい。しかし放っておいてくれ。どうせ学生は勉強したくないし、教授は教えたくない。どこの学部も改革を嫌う。忘れなさい」と。
授業だけではない。ペンシルベニア大学のあるフィラデルフィアはすばらしい街だ。私はいつも街に出ていろいろな地域を探検して回った。ここに住んでいることを最大限に生かしたかったからだ。だがクラスメートたちは誰一人キャンパスを出て街へ行こうとはしなかった。
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