老後の住まい探しで注意したいのが、サービスの「囲い込み」だ。
介護保険の特定施設入居者生活介護の指定を受けている住まい(特定施設)では、入居者が介護保険サービスを受ける際、母体となる法人のケアマネジャーがプランを作り、住まいに勤務する介護・看護職がサービスを提供する。介護付有料老人ホームは、このスタイルでサービスを提供している。これは介護保険制度で定められたサービスであり、法的に問題はない。
特定施設の介護付有料老人ホームには「外部サービス利用型」もある。これはサービス提供に関して、施設と契約する事業者がかかわる形態だ。契約書に記されている内容であり、やはり法的に定められたサービスだ。
問題の囲い込みは、特定施設の指定を受けていない住まいにおいて発生する。たとえば住宅型の有料老人ホームが、ホームを経営する法人あるいは系列の法人の介護サービスを強制的に使用させるケース。これを囲い込みと呼び、厚生労働省も入居者のサービス選択の自由を奪うと問題視している。
たとえば日常的に家で介護サービスを使っていた人が、住宅型有料老人ホームに移り住んだとする。そこで要介護となった場合、住んでいた家にいたときと同じように、自分でケアマネジャーを選び、自分が望む地域のサービス(ヘルパーによる訪問介護やデイサービス)を使うことができる。住まいを運営する法人のサービスを使う必要はない。
もちろん、今まで介護サービスを使ったことがない人の場合は、紹介されたサービスを使ったほうが楽な場合もあるだろう。ただその場合でも、尊重されるべきは入居者の選択権であり、最初から強制されるいわれはない。
だが囲い込みをもくろむ法人は、できるだけ自分たちのサービスを使ってもらうことで収益を上げようとしている。入居者はデイサービスを使いたくないと思っているのに、同一法人のケアマネジャーから「閉じこもり防止のためにデイサービスを使うべきだ」と説得され、嫌々使うケースもある。
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