日本と米国の株価は、世界中がヒヤリとした6月の英国のEU(欧州連合)離脱をめぐる国民投票(ブレグジット)直後に対し、それぞれ13%、6%高い水準にある(10月7日時点)。特に米国は史上最高値圏だ。
ただ、双方ともに夏場以降は方向感を欠く展開が続いている。主因は、米国の再利上げ時期をめぐる不透明感にあることはほぼ間違いないだろう。今回は、米国の金利観が株式市場、とりわけわが国の物色動向にどのような影響を及ぼしているか見ていきたい。
FRB(米国連邦準備制度理事会)は2015年12月に、06年以来となる利上げに踏み切り、その後、議論の焦点は二度目の利上げの時期に移った。現時点では16年12月の利上げがコンセンサスとなっているが、ここに至るには紆余曲折あった。
昨年来、米国の景気指標は回復傾向を示すものが多いものの、原油価格の下落や欧州銀行の不良債権問題など、米国外の諸問題がFRBの行動の自由度を下げる形となった。その中でも最大の懸念材料がブレグジットだった。
図表1を見てほしい。東証33業種を業態別の特性により四つのグループ(金利敏感、景気敏感、市況関連、ディフェンシブ)に分け、それぞれの相対株価の推移を見たものだ。すでに記憶から消え去りつつあるブレグジットだが、意外にも株式市場にとって転機となっていた可能性が高い。ほとんどの業種グループはブレグジットを境に株価の方向が逆転している。
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FRBが二度目の利上げに逡巡していた理由の中で最大のリスクとされていたブレグジットが、大方の事前予想に反した結果となったにもかかわらず、金融資本市場への影響が最小限かつ短期間にとどまったことは、金融政策の担当者や市場参加者にとって“自信”になったのだろう。
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