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日本が注意すべき中国の「キャベツ戦略」とは 南シナ海、東シナ海で拡張主義を強める中国

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  • 小原 凡司 笹川平和財団上席フェロー
2015年9月、スカボロー礁付近でフィリピン漁船へ放水する中国の巡視船。「キャベツ戦略」の一環だ(AP/アフロ)

8月1日、中国人民解放軍の建軍記念日に中国海軍は、東シナ海において大規模な実弾対抗演習を実施した。中国海軍の3大艦隊(北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊)から、100隻余りの戦闘艦艇、数十機の戦闘機、電子戦部隊などが参加したと報じられている。

しかし中国には、こうした勇ましい大規模戦闘とは別に日本が心配しなければならない戦略がある。「キャベツ戦略」である。

「キャベツ戦略」とは2013年5月に中国の軍事評論家である張召忠氏が北京電視台の番組の中で用いた言葉で、南シナ海のスカボロー礁やセカンド・トーマス礁をフィリピンから奪う手段として有効だとしたものである。

「キャベツ」とはいちばん内側の水域では漁船が漁業活動を行い、その外側の海域を漁政や海監といった中国の法執行機関の巡視船がパトロールし、さらにその外側を中国海軍の艦艇が固めるという構造のことだ。

キャベツの中心部にいるのは、島嶼(とうしょ)を実効支配するフィリピンの軍人などである。周囲を幾重にも囲まれて、支援物資が届かなくなれば、彼らは逃げ出さざるをえなくなるという。そうすれば中国は簡単にそれら島嶼を実効支配することができる。

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