円高が製造業を直撃する中、半導体製造装置業界に限っては、強い追い風が吹いている。
受注を一気に伸ばしたのは世界4位の東京エレクトロンだ。4〜6月期の受注額は、前年同期比452億円増の2134億円と、ここ9年間で最高。牽引したのは半導体受託製造の台湾TSMC向けとみられる。台湾からの受注は前年同期の483億円から858億円へ急増した。
最先端の半導体が新型iPhoneに搭載される見込みで、TSMCは設備投資を積極化している。半導体業界は米インテル、TSMC、韓国サムスン電子のビッグスリーが世界の設備投資の6割を占め、これらの動向が製造装置業界の業績を左右する。
検査装置で世界最大手のアドバンテストは半導体の性能を試験する装置を扱っている。4〜6月期の営業利益は前年同期比2.3倍の57億円と大幅な伸びを見せた。
好調だったのは、シャオミ(小米技術)やファーウェイ(華為技術)といった、中国メーカーのスマホの半導体向けだ。中国メーカーが作る低・中価格帯のスマホは出荷台数の成長が続く。機能や内蔵される半導体の高度化も進み、検査装置にも高い性能が求められているのだ。
カギは3次元NAND
好調はどこまで続くのか。東京エレクトロン、アドバンテストは共に、今後の受注に慎重な姿勢だ。それでも製造装置業界への追い風がやむことはないだろう。後押しするのは「3次元NAND」と呼ばれる新型のメモリ半導体である。業界団体のSEMIは、2017年の市場規模が16年比11%増の411億ドルになる、と予測している。
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