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テロ地域にどうしても出張する際の注意点 身を守るため、外交官や経験者に何を頼るか

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  • 佐藤 優 作家・元外務省主任分析官
2013年にアルジェリアのプラントで発生したテロで日本人が殺害された。被害者はよもやテロに遭うとは思っていなかっただろう(撮影:尾形文繁)

前回、さまざまな事件を読み解くための三つの視点の一つ目として、「事実関係、認識、評価を分けること」を取り上げた。今回、二つ目として取り上げたいのは、読者自身が危険な地域への出張を命じられた場合だ。

もちろん、日本企業の場合、「安全第一」で行動するので、職務命令で、「イスラム国」(IS)が支配する地域のあるシリアやイラクへの出張を命じられることはない。

しかし、日本人が安全と考えていても、十分リスクが高い場所はある。たとえば、今年7月にテロ事件が起きたバングラデシュのダッカだ。あるいは、2013年1月に日本人殺害事件が起きたアルジェリアもその例だ。アルジェリア南西部イナメナスの天然ガス精製プラントに勤務していた日本人は、自分たちがテロの被害者になるとは夢にも思っていなかったはずである。

また、少し古い話になるが、1999年8月から10月まで、キルギスで日本人技師らがイスラム過激派IMU(ウズベキスタン・イスラム運動)によって拉致された事件がある。当時、筆者は外務省国際条約局に勤務し、この事件の内情を知っているが、人質全員が生きて帰れたのは奇跡に近い。いくつかの幸運が重ならなければ、外務省のハンドリングミスで4人の日本人人質のうち、1人は確実に命を失っていた(この事情に関心がある読者は、BLOGOS【佐藤優の眼光紙背】キルギス日本人拉致事件で消えた300万ドルの身代金[08年2月5日]を参照)。

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