祖業の造船をはじめ鉄道車両、2輪車、航空機、産業用プラント製造など、陸海空で幅広く事業を展開する総合重機大手の川崎重工業。バランスの取れた経営に定評のある同社だが、今後の成長の糧をどこに求めるのか。6月から舵取りを任された金花芳則社長に、今後の戦略を聞いた。
──鉄道車両部門のトップから社長に就任した。経営方針は?
村山滋前社長の方針を引き継ぎ、企業価値の向上を目的とするROIC(投下資本利益率)重視の経営を深掘りしていく。そのうえで、川崎重工を一皮むけさせたい。
入社以来40年、ほぼ一貫して鉄道車両に携わっていたので、就任前の4~5月にその他の部門を回ってきた。さまざまな工場、製品を見てあらためて川崎重工の技術力の高さに感銘を受けた。これまであまりやってこなかったが、われわれの技術を積極的に外に発信していきたい。
──海外を意識しているのか?
私は英国に6年、米国に14年駐在していたが、海外での知名度は2輪車以外、それほどではない。イメージも地味だ。今後は、広報、ブランド戦略を含めてアジアなど海外での知名度向上を図るとともに、必要であれば私が前面に出たトップ営業もどんどんやっていくつもりだ。
また、言葉で宣伝するだけでなく、よい技術を組み合わせて新たな価値を創造したり、新たな製品を作り上げたりすることで発信力を高めたい。たとえば、ロボットを開発・製造している精密機械カンパニーでは、油圧機器も扱っている。電気モーターよりも大きなパワーを出せる油圧技術を組み合わせれば、新しい発想のロボットができる。
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