STAP細胞論文不正事件に揺れた理化学研究所の野依良治理事長が3月31日付で辞任する。後任は松本紘・前京都大学総長に決まり、2014年夏に定められた改革のためのアクションプランの忠実な実行と、理研の信頼の回復が託される。
野依氏辞任の理由は、引責ではなく、野依体制が11年半と長期にわたったことと高齢のためとされた。だが、理事長交代で、STAP騒動に一応の決着をつけた格好だ。
不正を行った小保方晴子元研究員は、14年12月、懲戒委員会の結論を待たず自主退職。2月10日の懲戒委員会報告では懲戒解雇相当とされた。数々の研究不正が明るみに出て、「研究自体が虚構」とされた。共同研究者であり世界的に著名な研究者・笹井芳樹氏の自死を招き、理研全体のガバナンス、日本の科学への信頼をも揺るがした。
野依理事長本人を含む理事会の責任を問う声もあるが、野依氏は、給与の自主返上で果たしたとした。理研という大きな傘の下にいても、個々の研究者は自律が重んじられており、自らが研究については重い責任を負うという考え方に基づく。
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