「販売台数は問題発覚前の水準に戻ったが素直に喜べない」──。ある日産自動車系ディーラーの担当者は浮かない顔で語る。
7月1日、燃費不正問題で停止されていた、日産と三菱自動車の軽乗用車4車種の販売が再開された。国内販売台数のうち不正が行われていた軽は、日産では2割強、三菱自では4割を占め、いわば戦略商品。4月20日の販売停止で、両社の軽販売は実質ゼロにまで落ち込んだ(図表1)。
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不正発覚後、あらためて示された燃費は、三菱自「ekワゴン」、日産「デイズ」の最もよいモデルで、ガソリン1リットル当たり30.4キロメートルから同25.8キロメートルに修正された。ほかの車種でも7~17%下方修正。すでに対象車を持つユーザーには、補償金として三菱自から10万円が支払われるが、イメージダウンは避けられない。
遠のいた乗り換え客
冒頭の日産系ディーラーでは、不正発覚前まで販売台数の約2割を軽が占めていた。販売再開に当たっては、値引きはせずに、カーナビなどの購入に使える10万円分のオプション券を顧客に提供している。実際には販売再開後の10日間で、従来とほぼ同じ比率で軽が売れたという。
ただ、かつて他メーカーからの乗り換えが購入者の半分近くを占めていたが、足元ではほとんどが日産車ユーザー。担当者が不安げなのは「販売再開を待っていた日産車ユーザーの購入はいずれ一巡する」とみるからだ。別のディーラーの店長も「問題を起こした車だからといって、大幅値引きを求めてくる客もいる。これまで売った客の手前、安易な値引きに応じることはできない」と困惑ぎみに語る。
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