国立大学の機能強化を重点支援する枠組みの2、いわゆる専門分野型で、2016年度の運営費交付金の再配分に当たって最も高い評価を得たのが東京芸術大学だ。
東京芸大の第3期中期目標では、グローバル展開が最重要課題として位置づけられている。
その具体的な戦略の一つが、海外一線級アーティストユニットの誘致を基軸とした教育研究組織・人材育成プログラム改革と、それによる世界トップアーティストの戦略的育成だ。重点支援の評価結果に関する文科省の報道資料の中でも「優れた戦略の例」として取り上げられた。
たとえば、美術分野ではロンドン芸術大学、パリ国立高等美術学校およびシカゴ美術館付属美術大学と「グローバルアート国際共同カリキュラム」構築で提携している。同提携に基づき、教員・学生で構成されたアーティストユニットによる共同プロジェクトを推進。16年は瀬戸内芸術祭にロンドン芸大と共同出品する。同提携の受け皿として、16年度からは大学院美術研究科にグローバルアートプラクティス専攻を新設。将来的には提携校との国際共同学位プログラムへの発展を目指している。
音楽分野では「飛び入学」制度を16年度からスタートさせた。パリ国立高等音楽院、英国王立音楽院、リスト音楽院などとの国際連携により、「スペシャル・ソリスト・プログラム(SSP)」を構築。高校2年生で入学し3年間で卒業、学部在学中は海外一流演奏家による特別レッスンや海外での演奏機会の優先的提供など特別カリキュラムを組む。海外の大学では入学に年齢制限を設定しているところが多いが、SSPであれば卒業後にも海外留学の機会が広がる。16年度入試では該当者なしだったが、17年度以降も募集を継続する。
映像分野でも南カリフォルニア大学やフランス国立映画学校など海外の大学と連携、映画やアニメーション分野などで産学協同による国際的な共同プロジェクトを推進する。
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