文部科学省が昨年6月に国立大学に出した、人文社会科学系学部の廃止を促すような通知に異を唱えるなど、大学問題に積極的に発言している日本学術会議・大西隆会長に、大学改革の行方について聞いた。
──今年1月には大学改革に関するフォーラムを主催、大学改革に積極的にかかわる方針ですか?
フォーラムでは国立大学協会と日本私立大学団体連合会、経済界やマスコミにも参加してもらい、大学のあり方について議論した。大学自らが将来に向けて提案するために、学術会議も一役買おうと考えた。
学術会議の会員には大学の教員が多く、国立、私立ともにいる。国立大学協会と日本私立大学団体連合会は、これまであまりコミュニケーションがなかったが、われわれが仲介役となって連携を図りたい。
少子化の中で長期的にみれば大学は校数、量のうえで縮小せざるをえない。すべての設置形態の大学が同じ問題を抱えているが、国公私立できちんと議論したことがなかった。今後は公立大にも呼びかけて話し合う機会を作っていきたい。
少子化が進み縮小社会が現実となる中で、大学だけが今のまま残るというのはありえない。しかし、すぐに大学の数を半分に減らさなければいけないなど極端な話になると混乱を招くので、まずは国際化など当面の課題をクリアしていくことが重要だと思っている。
──文系軽視と騒がれた文科省通知に対し幹事会声明を出しました。
国立大学に文系学部の廃止を含めた改革を本当に求めているのか、疑問を呈した。すると文科省は「そうではない」と。教員免許の取得が卒業要件に義務づけられていない教育学部の新課程を廃止したい、というのが真意だったとの説明を受けた。
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