有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #グローバルアイ

ロシアとウクライナ間で膠着状態の和平プロセス 西側諸国の積極的なアプローチが必要

3分で読める 有料会員限定

ウクライナ政府と東部の親ロシア派などは、2015年2月に停戦の合意文書に調印した(ミンスク合意)。その後、紛争地域だったドンバス地方では大規模な紛争は起こっていないが、今後どうなるのか。二つの道が考えられる。

一つはミンスク合意に沿った道だ。合意が履行されない場合、ドンバス地方は旧ソ連崩壊後の旧領土各地で見られたように、紛争の火種がくすぶり、今後も流血の惨事のリスクが残る可能性がある。

現状ではロシアとウクライナ政府の和平プロセスは膠着状態に陥っている。EU(欧州連合)と米国は、ロシアへの制裁延長を話し合っており、双方の非難合戦はエスカレートするばかりだ。和平プロセスの前進のためにも、西側諸国はより積極的なアプローチが必要だ。

欧米の制裁解除の判断は難しくないはずだ。条件はミンスク合意の「完全な履行」と記されている。現在実施中の制裁は今夏に期限を迎えるが、それまでに解除の条件が満たされる兆しはまったく見えない。

仮に制裁を緩和すれば、EUと米国はロシア政府に対する有効な手段を失うだろう。そうなるとウクライナ政府からの信頼も失ってしまう。また間違いなく、紛争は長引くことになるはずだ。

ミンスク合意履行の最大の障壁は、ウクライナによる連邦制導入の受け入れである。ロシア政府はこの点でウクライナに対し、動きが遅いと繰り返し非難してきた。

ミンスク合意には確かに、地方分権化を含む憲法改正が盛り込まれている。ただ、これが何を意味するのか、言い回しは不明瞭である。

喫緊の課題は、憲法改正を進めるに当たり、誰を事実上ロシアの占領下にあるこの地方の代表者と認めるかである。ロシア政府は当然、ロシアの後押しで権力を手にした親ロシア派のリーダーを代表者と認めたい。一方ウクライナは、ロシア政府の主張に反発し、憲法改正を議論の前提条件として、同地域での選挙実施を求めている。ミンスク合意と完全に一致するスタンスだ。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数