公文の実力は盤石なのか。デジタル化など変化にどう対応するのか。池上秀徳社長に聞いた。
──今の経営状況をどう見ているか。
20年、30年ほどの長い目で見れば浮き沈みはあるが、ここ5年くらいのスパンだと堅実に伸びている。海外はもちろんだが、最近の特徴は国内の生徒数が伸びていることだ。
理由の1つは英語だ。近年は小学生も英語に力を入れ始めている。英語は音の学習が重要で、われわれが投入したイー・ペンシルがその点で役立っている。
もう1つが、教室の質を高めることに注力した結果だ。公文の先生はベテランから始めたばかりの方までさまざま。経験の差も大きい。したがって若い先生には、公文から課題を克服する情報を積極的に提供するなど、以前より踏み込んでサポートしている。社内の組織も、ベテランの先生向けと若い先生向けで担当部署を分けた。こうした一連の教室改革が結実してきていると認識している。
──あらためて公文の強みとは何か。
1つは教材だ。公文の教材をこなせば読み書きと計算の能力がつくのは当然だが、それだけでなく集中力や自学自習の習慣、挑戦力、考える力もつく。それが今も保護者に受け入れられている。
ただし教材は算数であれば数式が並んでいるもので、まねしようと思えばできる。まねできない強みは、教室のネットワークだ。これは財産。私の役割はこのネットワークの質を高めることだ。
公文式なりのIT化を推進
──教育業界にデジタル化の波が押し寄せている。どう対応するか。
当然、IT化について研究はしているが、他社より慎重だとは思う。ITの投入には、教室の学習効果が高まることが不可欠だが、まだそう見極められない。紙の教材をそのままタブレットに入れるのは簡単だが、それで学習効果が高まるとも思えない。
IT化を見極めるポイントの1つは、先生が使いこなせるかだ。ある意味で先生の力量が問われる。それから子供の意欲も重要だ。子供はIT機器にすぐ飛びつくが、飽きやすい面もある。そうならないよう、何が必要かを研究している。
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