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正常化プロセスに疑問 1㌦=100円割れも 米FRBの慎重姿勢が円高の流れを生む

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  • 唐鎌 大輔 みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト

1~3月を経たドル円相場は一方的な円高ドル安が進み、新年度明け直後の4月5日にはハロウィーン緩和が実施された2014年10月31日以来、1年5カ月ぶりの円高水準を記録した。理由はさまざまあろうが、一義的にはFRB(米国連邦準備制度理事会)の金融政策正常化プロセスへの不信が招いた動きと考えられる。

FOMC(米国連邦公開市場委員会)メンバーの政策金利見通し(ドットチャート)中央値や、これと整合的な潜在成長率と見なされるFRBスタッフの長期(Longer run)フェデラルファンド金利見通し、実質GDP成長率などが、13年5月にバーナンキ前FRB議長がテーパリング(量的金融緩和の縮小)方針を示唆し正常化プロセスが始まって以降、低下の一途をたどっている。

引き締めを検討しているさなか、経済の地力が落ち込んでいるという状況を見るかぎり、そもそも正常化という方向性自体が正しいのか疑問が抱かれるのも当然のことだ。

ドル円相場は米国次第

1~3月を振り返ってあらためて痛感するのは、基軸通貨ドルの影響力の大きさだ。08年のリーマンショック以降の円高局面を考えれば明らかだが、基軸通貨をつかさどるFRBが利上げに慎重なハト派化する状況で、日本銀行側がどのような抵抗をしても、円高の流れを変えるのは難しい。言い換えれば、日米金利差拡大が見通せない状況で円安を展望してもほとんど無駄というのが経験則で、これは予想というよりも摂理に近い。身もふたもない言い方だが、ドル円相場の趨勢を決めるのは今や黒田東彦日銀総裁ではなくイエレンFRB議長になっている。

FRBの正常化プロセスが始まって以降、FOMCメンバーが想定する中央値は切り下がり、利上げすべき余地が着実に縮小する中で、円安ドル高のシナリオを描くのが難しくなっている。

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