輸出が冴えない。
3月17日公表の2月の貿易統計によると、輸出額は前年同月比4%減の5兆7034億円。市場予想の3%減を下回った。輸出額の前年割れはこれで5カ月連続。2012年6月から7カ月連続で前年割れとなって以来のことだ。
理由は「中国向け輸出が弱いこと、ASEANやアジアNIEs向けの減少が加速し、その他新興国向けの輸出も減少」(バンクオブアメリカ・メリルリンチ調査部)したことだ。自動車や船舶は伸びているが、鉄鋼や鉱物性燃料、科学光学機器などの輸出が減少した。輸出動向を見る限り、昨年10月以降、世界経済が変調を来していることがうかがえる。
日本だけでなく、世界的に貿易は縮小している。OECD(経済協力開発機構)データベースによると、世界全体の貿易額(財・サービス)は14年、21兆7189億ドル(米ドル、10年換算)。前年比伸び率は3.43%。1990年代や00年代の伸びと比べて明らかに低い(図1)。
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さらに注目すべきは、GDP成長率との関係だ。OECDのランダル・ジョーンズ氏は「08~09年の金融危機以前は、貿易の伸びはGDPの伸びの2倍以上あった。しかし、過去3年間の貿易の伸びは3%にとどまり、15年は2%にすぎない」と指摘している。貿易停滞の要因として、グローバルバリューチェーンの飽和や中国の内製化が指摘されている。
一方、英金融大手のHSBCとオックスフォード大学が過去150年にわたる世界貿易の傾向を分析するリポートをこのほどまとめた。
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