放送業界を取り巻く環境は厳しさを増すばかりだ。電通によれば、日本の広告費は6兆円強、うちテレビ広告は媒体別で最大の2兆円弱を占めるものの、いまだにリーマンショック以前の水準を回復できていない。
一方、インターネット広告は2ケタ成長を続けており、2014年には初の1兆円超えを果たした。数年内にはテレビ広告を追い抜くことが確実視されている。
15年度上期は大幅な減益となったフジ・メディア・ホールディングス(HD)の不振が目立った一方、日本テレビHDは大幅な増収増益を達成し、他局がうらやむ強さを見せつけた。バラエティ番組の好調を背景に、上期はすべての時間帯で視聴率首位を獲得しただけでなく、前年から数字を上積みした。番組内の放送時間枠を販売するタイム広告収入は、14年のサッカーワールドカップの反動減をレギュラー番組の単価上昇で吸収。特定の番組にかかわらない主力のスポット広告収入も、当初の計画を上回った。
こうした中、各局の利益構造にも変化が表れている。
テレビ朝日HDは所属アーティストの全国ツアー開催で音楽事業が大幅な増益となった。テレビ東京HDもアニメ映画のヒットによって業績を伸ばしている。TBS HDは、すでに不動産事業が稼ぎ頭だ。

15年度上期のセグメント利益は不動産が38.8億円と、放送事業の10倍強。不動産は博報堂グループなどが入居する「赤坂Bizタワー」や「赤坂 ザ レジデンス」のビル賃料収入が大半で、両ビルともほぼ満室状態だ。
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