首都圏の主要な私立小学校の応募者数は、東日本大震災後の2012年に急減し、ここ数年底ばいを続けてきた(図表1)。だが今年、潮目が変わろうとしている。
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私立小学校の最高峰とされる慶応義塾幼稚舎の16年度の応募者数が、前年比で増加に転じたと業界内でもっぱらのうわさだ。7月の学校説明会はここ数年の状況とは明らかに異なり、大盛況だったもようだ。多くの私立小学校では11月初旬が入試本番。受験に臨む子ども、そして親は最後の追い込みに入っている。
他校との差別化で進む 私立小学校の二極化
震災後に応募者が急減したのは「遠い学校に通わせるのは心配」と考える親が多かったためだが、私立小学校の受験は景気とも連動している。
それもそのはず、私立に通う家庭の平均の年間教育費は140万円を超える(学校外活動費を含む)。そのうえ、入学前のお受験教室は表面上の月謝はそれほどでなくても、「○○小学校対策特訓」「入試直前対策」など特別コースに通うことが前提になっている。複数の幼児教室を掛け持ちすることも当たり前。幼児教室、アンテナ・プレスクールを運営する石井至氏は、「月10万円程度で通える当校は安いと保護者に言われることがある」と話す。
幼稚舎など有名私立の受験に向けては、高い合格率を誇るベテラン講師が開く個人塾に通わせるケースもある。応募者数減で引退した講師も多いが、現在でも講師に外車を贈るなど付け届けの風習は残っているという。
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