ドイツが国を挙げて進めている「インダストリー4.0」。スケールはぐっと小さいかもしれないが、それに負けじと日本の小さな町工場が果敢に挑戦を続けている。
その名も「つながる町工場プロジェクト」。板金加工に強みを持つ今野製作所、エー・アイ・エス、西川精機製作所という東京下町の三つの中小企業が、法政大学の西岡靖之教授やITコーディネーターの川内晟宏氏らとともに2014年9月から始めた取り組みだ。西岡教授が開発した生産管理システム「Contexer」を共同で導入し、それを通じて各社がつながることで、中小企業版インダストリー4.0を目指す。
「これからの東京の中小企業の役割に危機感を抱いていた。低コストの大量生産では海外に勝てず、大企業が設計したものを、町工場が下請けとして生産するだけではもはや生き残れない。もっと新しい業態に変わらねばならない」と今野製作所の今野浩好社長は話す。
今野製作所がITの導入に取り組み始めたのは11年。付加価値の高い業務に集中するため、生産管理システムを導入し、発注や進捗管理のムダを省こうとした。そこにかねて技術者育成で交流のあったエー・アイ・エスや西川精機製作所が合流した。この2社も同じ課題を持ち、危機感を抱いていたのである。共通の生産システムで受発注情報を交換 現在は各社ともContexerを用いて生産管理を行い、それぞれの現場からの要求に合わせてシステムの修正作業に取り組んでいる。それまで職人たちの暗黙知に頼っていた生産プロセスを可視化せねばならず、ハードルは高いが「ITだろうがカイゼンに対する基本的な考え方は一緒」(今野氏)だという。
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