オランダ郵政は、1989年に当時の逓信省が「KPN」として民営化したことから、郵政の自由化路線を歩むことになった。94年に1回目の株式上場が行われ、30%の株式が売却された。続いて95年に第2回株式上場スケジュールが挙行され、25%の株式が売却された。
この資金を基に96年に物流大手TNTを買収、2006年にはオランダ政府が残りの保有株式を売却、09年に完全自由化となった。
11年にTNTが分離し、PostNLが誕生。現時点で、PostNLの株式は政府保有ゼロである。これは06年に政府による特別優先株式の保有が違法であるとされたことから、政府が全株式を放出したためである。
オランダの郵便市場は、宛名郵便の約90%弱をPostNL、残りの10%弱を「サンド」が占め、残りの1%ほどを中小で分け合っている。PostNLとサンドは全国ネットワークを持ち、そのネットワークを使ってPostNLは週5日配達、サンドはダイレクトメール専門業者として、主に定期刊行物の配達を週2日、行っている。
サンドの参入は、いわゆる「クリームスキミング(おいしいとこどり)」的な参入である。ユニバーサルサービスの義務はPostNLのみが負っている。郵便物の集荷は最低週5日で、弔電や医療的な記録は週6日配達しなければならない義務がある。また、サービスの質を維持する義務もあり、全郵便物のうち平均95%の信書は翌日に配達しなければならない。
この記事は有料会員限定です
残り 640文字
