グローバル株式市場は、ギリシャ債務危機や中国株暴落に揺れながらも、比較的底堅く推移している。
世界の株式時価総額は7月中旬時点で約75兆ドルである。6月上旬に79兆ドルを超えた後、約5.3%減少した。もっとも、この間の株式時価総額の減少のうち、中国市場(上海と深センの合計)のみで約3.5%分、残りの約1.8%分がそれ以外のグローバル市場である。
しかも、中国市場以外のグローバル市場の下落は6月下旬以降であり、ギリシャ債務危機に伴うリスクオフの影響が大きい。中国株暴落が市場全体に与える影響は限定的であったと思われる。中国株は、5月以降高値警戒感が強まり、いつ調整局面が来てもおかしくない状況であることは周知であった。
日本株市場は、さすがに隣国でもあるので、中国株の暴落に一時揺れたが、それでも5月末から7月15日までの1カ月半の日経平均株価がマイナス0.5%にとどまったのは上出来といえよう。
ギリシャ債務危機は、ユーロ圏にとっては政治的に大きな問題であり、ギリシャ国民は中長期的に厳しい経済状態を強いられるが、日本への影響は小さい。ギリシャの名目GDP(国内総生産)はユーロ圏全体の1.8%(2014年)、一般政府債務残高は3171億ユーロでユーロ圏全体の3.4%(14年末)、そのうち民間保有は20%強にとどまる。ギリシャ議会が7月15日に財政改革案を可決したこともあり、この問題の影響はひとまず終息したと見てよいであろう。
また、中国経済の減速の影響もさほど大きくないと思われる。日本の国別輸出ウエートの23.6%(香港含む)と最大を占めるのは確かであり、対中取引が中心の企業には痛手であろう。しかし、日本は財貨の輸出が名目GDPの12.2%を占めるにすぎない内需中心の国である。また、中国株暴落の逆資産効果によるインバウンド消費の縮小が懸念されているが、非居住者全体の国内消費は前年比1.5倍のペースで伸びてはいるものの、国内の家計最終消費支出の0.7%にすぎない(以上の日本の数字はすべて14年度)。
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