不動産投資の波はオフィスだけでなく、その収益性がオペレーターの運営能力によって左右される不動産、オペレーショナルアセットにまで及んでいる。中でも注目されるのがホテルだ。
不動産仲介大手のJLLによれば、2014年に日本で売買されたホテル数は101と過去最高を記録。「今年も取引件数は多く、ホテルに対する投資意欲は依然強い」(JLLの沢柳知彦ホテルズ&ホスピタリティ事業部執行役員)。
背景には景気回復に伴う客室稼働率の上昇に加え、訪日外国人の急増がある。訪日客数は14年に約1340万人に達し、政府が掲げる「20年2000万人」の目標は前倒しで達成される公算が大きい。これまで訪日客が1000万人に満たなかったことを考えると、ホテルにとって倍の市場が出現することになる。
通常、ホテルなどオペレーショナルアセットに対する投資はリスクを伴うため、オフィスや住宅に比べて高い投資利回りが要求される。たとえば東京で住宅の利回りが4%ならば、ホテルは5%以上の利回りが必要だったが「今は、ホテルだからこそ4%の利回りでいいという投資家も出てきた」(沢柳氏)。それだけ今後の収益を強気に見られる環境がそろっているということだろう。
実際に東京都心ではビルの再開発に合わせ、ホテルの開業が増えてきた。3月、大手町タワーにグランドオープンした「アマン東京」。1泊7.5万円からという高級ホテルの出足は順調のようだ。外国人客と日本人客の割合はほぼ半々という。今後も星野リゾートが旅館をコンセプトに手掛ける「星のや東京」をはじめ、再開発ビルの上層階にホテルの開業が予定されている(図表1)。
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「ウェスティン」「シェラトン」などをグローバルで展開する米スターウッドホテル&リゾート。日本法人で開発を担当する橋本和宏氏は「開発に関する問い合わせがこれほど多いのは初めて」とうれしい悲鳴を上げる。不動産オーナーからの新規開業の打診のほか、既存ホテルのリブランドに関する相談も多い。現在、日本法人では、韓国とグアムを合わせ28ホテル(開業予定の2つを含む)を展開するが、「3年以内に50近くに増やしたい」と鼻息は荒い。
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