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ライフ #生涯現役の人生学

斉家の主導者は猫 なめられて安心する私

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猫を1匹飼っている。若い頃から動物が好きで、犬や猫との交流で孤独感を癒やしていた。したがって犬や猫の立場は私と同じで、かりそめにも「飼ってやっているんだ(食わせてやっているんだ)」などと小動物に告げたことはない。私にとっては犬も猫も家族の一員なのだ。

昔は犬はチル、猫はプウと名付けた。チルは童話『青い鳥』の主人公チルチルとミチルのチルチルから頂戴した。同じ名の犬を3頭飼ってそれぞれの死を見送り、3頭とも庭に埋めた。猫はやはり同じ名でプウ。これは新聞の連載漫画『プーサン』から頂戴した。映画にもなった。貧しいOLを演ずる越路吹雪さんが、朝食にキャベツを丸かじりしたシーンがあった。越路さんがなさるのならと、貧しかった青年の私もまねをしたことがある。

先日、山形に講演に行って、庄内空港から帰りの便に乗った。出発まで時間があったので構内のレストランに寄った。生ビールを頼んでつまみのメニューを見ると「当地で採れた生キャベツ」というのがある。注文すると、お運びのおねえさんが皿に大きなキャベツの葉を3枚載せて持ってきた。食うと何とまあ甘くて、何とも言えないほどうまい。あんなうまいキャベツを食ったのは初めてだ。食いながら越路さんのプーサンを思い出した。

うちのプウは1匹は家で死んだ。庭のチルの脇に埋めた。もう1匹のプウは死ぬ直前に家出した。「象と猫は死ぬ前に必ずいなくなる。自分の遺体を見せたくないからだ」という人がいる。そうかもしれない。猫なりに考えて富士山麓の青木ヶ原にでも行ったのだろうか。でもあそこで死んでも、この頃は歳末に土地のボランティアさんが林内を清掃するからプウもその対象になるはずだが、そういう話は聞かない。考えてみれば、プウが青木ヶ原に行ったとしても私の猫だと誰も知らないから、身元不明の猫として黒い樹海の中で眠っているのかもしれない。

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