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新たな春闘の枠組みが必要 官製ベアには限界

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3月18日は春闘の集中回答日だ。14年は大手企業の労働組合が6年ぶりに、給与全体を底上げするベースアップ要求を行い、多くは月2000円台が実現した。今年はさらに強気で、自動車、電機大手は6000円のベアを要求。企業側も賃上げに前向きな姿勢を示している。

昨年に続き、「官製ベア」の色彩が強い。官邸は政労使会議を主催し、企業側に賃上げを強く働きかけた。

消費の底上げが課題だからだ。14年12月の消費支出は前年同月比マイナス3.4%、季節調整済み前月比でもプラス0.4%にとどまる。消費増税のみならず、円安による輸入物価上昇が重しだ。政府は、高い賃上げを実現させて、円安政策に対する批判をかわしたいところだ。

しかし、こうした官製ベアには、勤労者全体への浸透度、将来への持続力の両面で限界がある。

厚生労働省がまとめた14年の春闘の妥結状況は、定期昇給を含めた賃上げ平均で6711円、率にして2.19%となり、安倍晋三首相は成果を強調している。だがこの数値は、資本金10億円以上かつ従業員1000人以上で労働組合のある企業のうち314社の集計だ。

規模の小さな企業やパートタイム労働者も含む「毎月勤労統計」で現金給与総額の推移を見ると、14年暦年は前年比0.8%の増加にとどまり、所定内給与(労働契約によって決められた給与のうち深夜・休日などの超過労働手当を除いたもの)は前年比横ばいだ。「正社員・終身雇用・年功序列」を前提とした従来の春闘は雇用市場全体には機能しなくなっている。

日本では1990年代半ばにそれまで継続的に上昇してきた賃金が、下落に転じた。特に非製造業で顕著だ(図表1)。一方、00年代には生産性が低下したことが指摘されている。1人当たりの付加価値額は製造業でも伸び悩み、非製造業では低下した(図表2)。

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