Q1 日本の格差の特徴は何ですか?

日本では超富裕層が保有している資産のシェアは高くありません。クレディ・スイスの調べによれば、小国のベルギーを除くと、トップ10%の資産シェアが5割を切っている国はほかにありません。
しかし日本では上位層とそれ以外の格差よりも、中間層と下位層の間の格差が問題です。日本人の成人1人当たり資産額の中央値は1200万円。この中身は何でしょうか。おそらく自宅だと考えられます。日本で「自宅は持っていないが、1200万円の金融資産を持っている」というケースは少数派でしょう。
日本では、1.土地付き一戸建てを持っている・または相続できる、2.親から十分な教育の機会を与えられた、3.正社員である(非正規雇用ではない)という3点の連動性が極めて高い。これらの条件をすべて満たせるか、そうでないかで大きな差がつきます。中央値はある程度の資産を保有している水準なので、それよりもやや少ないところ、60対40のところに大きな格差の壁が存在していると推測できます。
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こうした格差が何世代にもわたって続くと、国家的な分断を生みます。現に、上位60%の人は下位40%の人への想像力を急速に失っているようです。たとえば年金の仕組みを解説した厚生労働省の漫画は、主人公が持ち家に住んでいる、正規の仕事に就いているなど上位層を前提としたストーリーになっており、ネット上で物議を醸しました。国家的分断の兆候はすでに見え隠れし始めているのかもしれません。
Q2 好況・不況と格差の関係は?

企業は賃金や雇用者数をすぐには変えないため、好況の初期は経営者の取り分が増えて、経営者と従業員との格差は拡大します。一方、不況の初期は経営者の取り分が減り、その格差は縮小します。ただし、不況が長期化すると話は別。企業は人切りを始め、就業者と失業者の間で格差が開いてしまいます。
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