原油相場は向こう半年間、反発の機会がなく、むしろダウンサイドリスクがある。リーマンショック後につけた1バレル=40ドル割れも視野に入ると見ている。次回のOPEC(石油輸出国機構)総会は6月5日と先であり、シカゴの先物市場のポジションを見ても、調整に半年間はかかるだろう。
40ドルの水準が続くと、新興国経済にどんな影響を与えるのか。原油の輸入依存度によって勝ち組、負け組に分かれそうだ。
負け組は、インドネシアやロシア、メキシコ。ブラジルも原油輸入国だが、資源国なので負け組に入る。原油価格と為替の相関を見ても、ロシアのルーブルやメキシコ・ペソとの相関が高く、昨年10月以降、ルーブル、ペソの順で下落率が大きい。
勝ち組はインドとトルコだ。この2カ国は今年に入って利下げを実施した。それが可能になったのは、原油安でインフレ率が低下し、金融緩和の余地が出てきたから。その結果、景気が押し上げられる。トルコは経常収支や対外純負債などはよくないが、そうしたマイナス面が原油安メリットで覆い隠されている。
ロシアはマイナス成長が長期化する可能性がある。原油安だけでなく地政学リスクや経済制裁など、ロシア固有のリスクが加わる。国債が「投資不適格」級に格下げされたが、ロシアがデフォルト(債務不履行)し、通貨危機に発展する可能性は低いだろう。外貨準備に余裕があり、輸入カバー率は13カ月もあるからだ。
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