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政治・経済・投資 #野口悠紀雄の「震災復興とグローバル経済」

(第29回)貧富格差の拡大に経済政策は無対応

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前回は世帯所得の分布を比率で見たのだが、今回は絶対数の変化を見よう(下図参照)。

1995年から2007年の間に、総世帯数は728万増えた。増加世帯の約8割である約600万世帯は、年間所得300万円以下の世帯だ。そして、この階層の世帯が07年には1500万世帯となり、全世帯の約3分の1を占めるに至った。

この所得階層の世帯は、具体的にはどういう人で構成されているのだろうか? 所得階層別世帯と職業を関連づける統計がないので想像に頼るしかないが、第一のカテゴリーは、非正規・パートタイム労働だろう。単身なら最低賃金の150万円程度に近く、2人でも300万円程度の世帯が多いと思われる。第二のカテゴリーは、無年金あるいはごく少額の年金しかない高齢者の貧困世帯だろう。

年間所得が300万円以下(月収25万円以下)ということは、大都市では住宅を購入できないことを意味する。そして、世帯員に病人が出て出費がかさめば、家計は破綻する危険もある。また、失業で所得がなくなってしまう危険も高い。つまり、この所得階層の世帯は、生存最低レベルの生活を余儀なくされている。


 では、これらの人々は、どの程度生活保護でカバーされているだろうか?

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