「糖質制限ダイエット」を勧めないこれだけの理由 白米をやめ玄米にすれば大腸がんリスクも減少
まず理解していただきたいのは、炭水化物の中には、白米や小麦粉などのような「精製された白い炭水化物」と、玄米や全粒粉のような「精製されていない茶色い炭水化物」の2種類があるということです。
そして前者は健康に悪いのに対して、後者は健康に良いという真逆の影響があります。白い炭水化物を食べている人ほど、糖尿病のリスクが高く、死亡率も高いことが知られています。
一方で、茶色い炭水化物を食べている人ほど、逆に糖尿病のリスクが低く、大腸がんのリスクや死亡率も低いと報告されています。これは、外皮などに含まれる不溶性の食物繊維やその他の栄養素が健康に良いからであると考えられています。
炭水化物は多すぎても少なすぎても不健康に
実際に、炭水化物の摂取量と死亡率の関係を評価してみると、U字の関係にあることがわかっています。つまり、炭水化物の摂取量は多すぎても少なすぎても不健康になってしまうということを意味しています。
(外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
この研究をもう少し詳しく見てみると、動物性の蛋白質・脂質の摂取量が多い人において、糖質制限ダイエットをしている人の全死亡率、心筋梗塞などによる死亡率、糖尿病の発症リスクが高いという結果でした。
一方で、植物性の蛋白質・脂質の摂取量が多い人においては、逆に糖質制限ダイエットをしている人の全死亡率、心筋梗塞などによる死亡率、糖尿病の発症リスクは低いという結果でした。
人は食べないとおなかが空いてしまうので、食事の量を単純に減らすということは難しいものです。何かの摂取量を減らすと、その代わりに何かほかのものを食べることで空腹にならないようにする傾向があります。
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