1年目年収が同級生の3倍!タクシー新卒の真実 年収1000万円を超えるエースに成長した人も

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複数社の内定を蹴って、国際自動車に入社した西勝紀子さん(筆者撮影)

一部のタクシー企業が新卒採用を行うようになったのは、今から10年ほど前にさかのぼる。高齢化が進むタクシー業界にあって、新卒採用で未来の幹部を育てるという方向に舵を取った会社は数社ある。業界大手の日本交通、国際自動車(km)の大手2社、関西のMKタクシーなどは、年間30~200人程度の採用をコンスタントに続けている。

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これは見方を変えれば、新卒採用は大都市圏の資金力ある会社に留まり、現実的にはいまだタクシー=高齢者の仕事というイメージから脱却できていないともいえる。それでも、一昔前では考えられなかったことに間違いないだろう。

学生にとっては数多くの選択肢がある中で、新卒でタクシー業界を選ぶのはどんな背景があるのか。留学資金を貯めたい、仮面就職浪人している、資格取得の勉強のため、趣味優先の人生を送るため……。過去にはそんな新卒ドライバーたちにも話を聞いてきたが、これはあくまで一例でしかない。新世代のドライバーたちの多種多様な生き方を探った。

社員の距離の近さと暖かさを感じた

国際自動車・三鷹営業所で勤務する西勝紀子さん(26)は、国際自動車に4年前に入社した。神奈川県相模原市で育ち、建築士の資格を持つ父の影響を受け、大学では建築を専攻。建築会社のほか、複数社から内定を得ていた。ラクロスに打ち込んだ学生時代はタクシー会社への就職はおろか、名前すらも挙げられないほどだったという。

ところが、合同会社説明会への参加を機に一変することになる。

「複数社から内定をいただけたんですが、条件面よりも社内の雰囲気やここで働きたい、とピンとくる所がなかったんです。そんな中でたまたま国際自動車の説明会を聞いて、社員の距離の近さと暖かさを感じた。いくら興味がある業種でも、職場の雰囲気に納得しないと長くは働けないので。

感覚的なものですが、不思議とここでは働く自分がイメージできたんですね。正直、タクシー業界のイメージはあまり良くなかったです。だから私の場合は100%業種ではなく社風で選んだことになります」

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