「部下のメンタル不調」を見抜く3つのサイン 上司だけで問題を抱え込まない組織的対応策
「ラインによるケア」は、上長、部長、課長など、まさに職場の上司であるあなたが担います。具体的には、職場環境の改善、部下からの相談対応、職場復帰の支援などです。部下の変化にいち早く気づく指針として、次の3項目に注目してください。
- ①勤怠に関して
- ・遅刻、早退、欠席が増える
- ・残業、休日出勤が不釣り合いに増える
- ・休みの連絡がない(無断欠勤)
- ②仕事に関して
- ・仕事の能率が悪くなる
- ・業務の結果がなかなか出てこない
- ・報告や相談、職場での会話がなくなる(あるいは多弁になる)
- ③行動に関して
- ・表情に活気がなく、動作にも元気がない
- ・ミスや事故が目立つ
- ・服装が乱れたり、衣服が不潔であったりする
これらは、特別な知識がなくてもわかるものばかりであり、適応障害のサインととらえることができます。
部下のメンタルヘルス問題の相談先
部下のメンタルヘルスの問題を、一人で抱え込まないことが大切だと述べました。その具体的な相談先が、前にお話しした、③「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」に属する担当者です。
「事業場内産業保健スタッフ」とは、職場内で職員の心の問題をケアする職責を担った人たちです。医務室の産業医、保健師であり、人事部門の担当者が、それに当たります。
あなたが部下の不調を認めたときには、まず、これらの人たちに相談をしてください。問題を彼らと共有することで、メンタルヘルスケアを正しい方向に進めていくことができます。
④「事業場外資源によるケア」とは、事業場外の専門の医療機関や心理の専門家が介入できるよう、その体制、窓口を作っておくことです。
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