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キャリア・教育

学校に「先生!」と電話をかける前にすべきこと 客観的事実を集め、解決につなげる

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  • 工藤 勇一 元横浜創英中学・高等学校校長

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もし自分の子どもがいじめに遭っていた場合、親はどのように対応したらいいでしょうか?(写真:A_Team/PIXTA)  
子どもを持つ親なら誰でも1度は「うちの子はいじめられていないか」「いじめに加担していないか」と気にしたことがあるのではないだろうか。小学校から中学校の生徒へのアンケートでは、いじめをしたことがあるという生徒は約9割にのぼっているという。
子ども同士のトラブルの中でも、大人が介入する必要がある“程度の重いいじめ”にわが子が遭ってしまったときに、親はどうするべきか。『麹町中校長が教える 子どもが生きる力をつけるために親ができること』を上梓した麹町中学校校長の工藤 勇一氏に対応策を聞いた。

いじめをしたことがある子どもは約9割

国立教育政策研究所が、いじめについて特定の数百人の児童を対象に小学4年生から中学3年生までの6年間を追跡調査した結果をご紹介します。

「6年間のうちでいじめたことがありますか?」という質問に対し、「ある」と答えた人が87%で全体の約9割。次に、「6年間のうちでいじめられたことがありますか?」という問いにも、約9割の88%が「ある」と回答しています。

いじめに加担していないし、いじめられてもいないという人は、全体の1割もいないだろうということです。

かつての文部科学省での「いじめ」の定義は、「自分より弱い者に対して一方的に」「断続的に」攻撃を加えた場合とされていました。いわゆる弱い者いじめです。

しかし、平成18年度からは『「いじめ」とは、「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの。」とする。』と、いじめの定義が広くなりました。そのため、現在は、何がいじめで何が単なるトラブルで済ませられるかの線引きが曖昧になっています。

また、同じ出来事でも、重く受け止めるか気にしないかは人それぞれです。

ですから、いじめについて考えるときは、「いじめかどうか」を特定することではなく、子ども同士のトラブルに対して、大人がどのように支援をするかが大切なのです。

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【「どう仲良くさせるか」では問題解決にならない】

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