「太郎と進次郎」、首相候補2人のライバル意識 3代かけての悲願達成か、2組目の親子首相か
河野氏は、2015年10月発足の第3次安倍内閣(第1次改造)で国家公安委員長・内閣府特命担当相(規制改革など)として初入閣。 2017年8月発足の第3次安倍内閣(第3次改造)で外相に抜擢され、その後も再・留任して「総理・総裁候補への足掛かりをつかんだ」(自民幹部)。
河野太郎氏の父は、元衆院議長の洋平氏。自民党の実力者として副総理兼東京五輪担当相などを務めた一郎氏は祖父、参院議長を務めた謙三氏は大叔父という名門政治家一家だ。
2人とも党内有数の政治家一家
祖父、父とも総理・総裁を目指したが、祖父・一郎氏は総理・総裁の一歩手前で病に倒れた。さらに、父・洋平氏は、8党派の細川連立政権が誕生した1993年6月の衆院選後に野党の自民党総裁となり、その1年後の自社さ連立内閣(首相は村山富市社会党委員長)で副総理・外相も務めたが、1995年の党総裁選では所属した派閥(宏池会)の内部対立で出馬断念を余儀なくされ、首相になれなかった初めての自民総裁となった。
この総裁選で勝ったのはその後首相になった橋本龍太郎氏で、対抗馬として小泉純一郎氏(元首相)も出馬している。
河野氏は父・洋平氏の地盤の一部を引き継いで、1996年衆院選で神奈川15区から出馬・初当選し、現在8期目。自民党が2度目の下野に追い込まれた2009年衆院選後の総裁選には閣僚経験のないまま立候補し、谷垣禎一氏(政界引退、前自民党幹事長)に敗れている。
一方、小泉氏は「政権交代選挙」と呼ばれた2009年衆院選で父・純一郎元首相の地盤を引き継いで初当選し、現在当選4回。閣僚経験はなく、自民党青年局長や農林部会長、復興大臣政務官などを経て、現在は厚生労働部会長として社会保障政策の党側の取りまとめ役を務めている。
小泉氏の曽祖父・又次郎は戦前に衆院副議長や逓信大臣を務め、祖父・純也氏は防衛庁長官、そして父・純一郎氏は2001年4月から約5年半首相を務めた、こちらも党内有数の政治家一家だ。
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