Featuring Deloitte Digital
グローバル×デジタル化社会における
経営のイノベーション 岩渕 匡敦 デロイト トーマツ コンサルティング パートナー

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デジタル化がもたらした顧客の変化

デジタル化によって顧客の思考、行動はどう変化したのだろうか。通信インフラの浸透とスマートフォンの普及によって「Anytime/Anywhere」(いつでもどこでもコミュニケーション)化し、「Help Themselves」(オンラインで購買を自己完結)し、そして、「Interact Each Other」(友人や知人とすぐに相互確認)する傾向が顕著だ。日本企業にとっての重要マーケットであるアジアに視点を移し、具体的に見てみよう(図表1、図表2)。

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[図表1] アジアの通信インフラ普及状況
[図表2] 現状ソーシャルメディア活用状況スナップショット

当該地域ではインターネットより携帯電話の浸透率がはるかに高く、一部の国では1人で複数台を所有し、ソーシャルネットワーキングサービスの活用率も日本を大きく上回っている。少額のコストで移動しながら友人や家族といつでもつながる、口コミで意思決定をするという人々の要望がデジタル化で実現されてきている状況といえる。

この傾向の意味するところは、企業が顧客を理解するために扱うべきデジタル情報は無限に増加し、それを理解し、読み解いた上で個人個人の要求にあわせた対応をすることが求められているということである。つまり、情報戦の主導権は顧客にあり、彼らは欲求の赴くままにあらゆるチャネルを活用し、求めるものを手に入れるようになってきている。

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