
多くの企業が利用する料金後納郵便
「料金後納」という郵便の仕組みを知っているだろうか。詳しい中身は知らなくても、封筒上部の隅に「料金後納郵便」と印刷されたものを見たことがある人は多いだろう。毎月50通(個)以上の郵便物や荷物を差し出す事業所を対象にしたもので、取扱郵便局の承認を受けると、切手を貼らずに郵便物や荷物を発送できるようになる仕組みだ。郵便料金は1カ月ごとにまとめて後払いする。よく似た方法に「料金別納」があるが、こちらは郵便物や荷物を差し出すその都度、料金を支払う仕組みだ。
もちろん郵便の差し出しには、従来の切手を貼る方法もある。個人の場合はほとんどがこの方法だろう。しかし企業の場合、差し出す郵便物や荷物の量も多いので、いちいち切手を貼るのは手間が大変だし、切手は換金できるので管理に慎重を要しコンプライアンスにもかかわる。定形外郵便物などは料金を調べなくてはいけないし、料金ぴったりの切手が手元にあるとは限らない。面倒なので正規の料金より多い金額の切手を貼るというケースも少なくないだろう。
そうした事情もあり、差し出す郵便物の多い企業は料金後納を活用するケースが多い。料金後納の場合、原則として取扱郵便局の窓口まで持っていかなければならないが、日本郵便は郵便物や荷物を無料で集荷してくれるサービスを行っている。忙しい合間を縫って郵便局まで持っていかなくてもいいのである。
郵便料金計器への問い合わせが急増
ところが、労働力不足などを背景に日本郵便はこの集荷サービスを6月末で終了することにした。そのため長年このサービスを利用してきた企業は「7月からは郵便物を郵便局まで持っていかなければいけないのか」「そんな人手も時間もうちにはないぞ」と、大いに困惑しているのだ。
SMBソリューションズ営業本部
パートナーセールス部
部長 井上 亮
そして今、そうした企業からの問い合わせや引き合いが殺到しているのが、ピツニーボウズジャパンである。
「お問い合わせからの引き合いの数は以前と比べると1日当たり10倍に増えています。今は『働き方改革』で、社員に新たな負荷をかけたくないという企業が多いですし、郵便物の発送業務のためだけに人を新規に雇用するわけにもいきませんから、困っていらっしゃる企業がたくさんあります」
そう語るのは、ピツニーボウズジャパンSMBソリューションズ営業本部パートナーセールス部の井上亮部長である。
ピツニーボウズは1920年に設立された米国企業で、「郵便料金計器」を開発した会社として知られる。現在、世界130カ国で事業を展開し、郵便料金計器はグローバルで約75%という圧倒的なシェアを誇っている。

そのままポストに投函できる利点も
郵便料金計器とは、郵便局の承認を得て封筒に郵便料金と消印を印刷する機械のことで、切手を貼らずにそのまま郵便物として送ることができる。
料金後納の場合、発送物の重さやサイズ、郵便の種類で異なる料金などを発送のたびに集計し、記載した差出票を郵便局に提出しなければならないが、郵便料金計器の場合はそれも必要ない。
ピツニーボウズの製品の場合、一体型の電子スケールが搭載されていて、定形か定形外かということを判別し、厚さや重さなどで郵便料金も算出することができるので、いちいち調べる手間もかからない。
しかも料金と消印を印刷した郵便物は、郵便ポストにそのまま投函することができる。
SMBソリューションズ営業本部
東日本営業2部
部長 原田 賢治
「料金後納の場合、郵便局が集荷に来るのは通常1日1回です。集荷に間に合わなかった郵便物は自分で郵便局に持っていくか、翌日の集荷まで待つしかありません。さらに今後集荷サービスが廃止されたら、郵便局の営業時間中に持っていかなければならず、間に合わなかったら翌営業日まで待つか、切手を貼って送るしかありません。郵便料金計器を使えば、自由なタイミングで作業をしてすぐ出せるというメリットがあります」(ピツニーボウズジャパンSMBソリューションズ営業本部東日本営業2部・原田賢治部長)
部門別の集計も可能
大半の企業は、毎日何らかの郵便物を発送している。切手を貼るにせよ料金後納を利用するにせよ、多くの企業で郵便発送業務が総務部門などで管理されており、面倒な作業に時間が費やされている。料金後納を利用していても前述したように集荷や郵便局の営業時間に間に合わないことがあるので、大抵の企業は金券同様の切手も在庫で用意している。
それらの管理業務は誰にでも任せられるものではないし、人件費も考えると、表に現れにくいだけでそれなりのコストがかかっているはずだ。
しかも時間とコストがかかっているにもかかわらず、どの部署が毎日どれくらいの郵便物を発送しているかはなかなか把握できない。把握しようとすれば別途大変な労力が必要となり、コストに見合わないからだ。
そのため多くの企業が部門別管理をあきらめ、どんぶり勘定に近い状態になっているのが実態だ。その点、ピツニーボウズの郵便料金計器は、あらかじめ部門などを登録しておけば、自動的に部門別の集計ができる。部門別の経費管理ができ、管理会計にも貢献できるようになるというわけだ。
「当社の料金計器は料金や消印の印字速度も速いですし、最上位機種なら定形郵便や定形外郵便が混ざっていても、機械の搬送部上に載せるだけで自動的に判別します。操作も簡単で誰でも使える設計であり、管理者が常時そばにいる必要もありません。その一方で、特殊なインキを使用し、不正防止乱数を同時印刷しており不正利用を防止します。業務効率を高めながらコンプライアンス対応も万全。より一層コア業務に集中できます。」(前出・井上氏)
月額リース料金は1万円台から
しかも同社はメンテナンスなどに対応するサービス網を全国に展開しているので、万が一の故障などがあったときも即座に対応してくれる。郵便料金計器は買い取りもできるが、リースもあり、小型機の場合月額のリース料金は1万円台と実にリーズナブルだ。
「郵便料金計器に限らず、当社は郵送するものを封筒の大きさに合わせて折り、封筒に入れて封をするところまで自動的に行える封入封かん機もあります。請求書や納品明細書、あるいは健康診断の結果のお知らせなどは絶対に間違いの許されない郵便物ですが、手作業だとどうしてもヒューマンエラーが発生しやすくなります。封入封かん機を使えばその確率が限りなく低くなり、お客さまや社会からの信頼向上にも役立ちます」(原田氏)

同社には、外部から届く荷物や書留などの重要郵便物が館内配送にてきちんと受取人にまで届いたかを追跡・管理する仕組みを簡単に構築できるクラウドサービスなどもある。
ピツニーボウズとは単なるメーカーではなく、企業が発信する情報が相手に確実に届くようにするための多様なソリューションを提供している企業なのである。
料金後納の集荷サービスを終了するにあたり、日本郵便は企業などに「お知らせ」を送り始めている。その中で、集荷を取りやめてからの方策の一つとして郵便料金計器の利用も挙げられており、いわば郵便料金計器は日本郵便のお墨付きを得ている機器ともいえるだろう。
集荷サービスが利用できるのは6月末まで。もう待ったなしの状態である。郵便料金計器に興味を持たれた企業は、急いで問い合わせてみてはいかがだろう。
導入事例
渋谷コアクリニック
山本康子 氏
JR渋谷駅から徒歩約5分の場所にある渋谷コアクリニックは、通常の診療活動のほかに健康診断のために来院する人も多い。胃カメラも備え、乳がん検診など一通りの健診ができるため、企業と契約して社員の健診を一括して引き受けたりもしている。そのため健診結果を知らせるために送る郵便は毎日100通近い数になる。それを以前は切手を貼って投函していた。
「郵便物の重さを量り、切手を貼るわけですが、定形も定形外もあり、結果を早く知りたい方には速達で送ることもあるので、料金もいろいろ。それに合わせて切手を組み合わせて貼っていましたが、毎日のことだし、曲がって貼ったり破れたりすることもあり、地味だけど意外と神経を使う作業なんです」(同クリニック事務長・山本康子氏)
ピツニーボウズの郵便料金計器を導入したのは昨年暮れ。使ってみた感想を山本氏に聞くと「とにかく楽になりました」という答えが返ってきた。「切手を買いに行く手間も、管理する煩わしさもなくなり、毎日の作業時間も大幅に短くなり、担当スタッフたちも大喜びです。こういう発送の仕方があることは何となく知っていましたが、大企業が対象なんだろうと漠然と思っていました。郵便局の承認を得る手続きなどはほとんどピツニーボウズの方が代行してくれたので、導入で大変だったことはまったくありませんでした」
