どうなる、料金後納郵便の集荷サービス終了 大量のビジネス郵便発送業務をどうするか
今、多くの企業の間で困惑が広がっている。日本郵便が、料金後納の集荷サービスを6月末でやめると発表したためだ。これからは大量の郵便物を郵便局まで自分たちで持っていかなければならないことになる。人手不足が深刻になっている中で、新たな負担が発生するこの事態を解決する方法として、今「郵便料金計器」に注目が集まっている。
多くの企業が利用する料金後納郵便
「料金後納」という郵便の仕組みを知っているだろうか。詳しい中身は知らなくても、封筒上部の隅に「料金後納郵便」と印刷されたものを見たことがある人は多いだろう。毎月50通(個)以上の郵便物や荷物を差し出す事業所を対象にしたもので、取扱郵便局の承認を受けると、切手を貼らずに郵便物や荷物を発送できるようになる仕組みだ。郵便料金は1カ月ごとにまとめて後払いする。よく似た方法に「料金別納」があるが、こちらは郵便物や荷物を差し出すその都度、料金を支払う仕組みだ。
もちろん郵便の差し出しには、従来の切手を貼る方法もある。個人の場合はほとんどがこの方法だろう。しかし企業の場合、差し出す郵便物や荷物の量も多いので、いちいち切手を貼るのは手間が大変だし、切手は換金できるので管理に慎重を要しコンプライアンスにもかかわる。定形外郵便物などは料金を調べなくてはいけないし、料金ぴったりの切手が手元にあるとは限らない。面倒なので正規の料金より多い金額の切手を貼るというケースも少なくないだろう。
そうした事情もあり、差し出す郵便物の多い企業は料金後納を活用するケースが多い。料金後納の場合、原則として取扱郵便局の窓口まで持っていかなければならないが、日本郵便は郵便物や荷物を無料で集荷してくれるサービスを行っている。忙しい合間を縫って郵便局まで持っていかなくてもいいのである。