19日の米株式市場､米中貿易摩擦懸念で下落 NYダウは287ドル安､年初来マイナス圏に

　6月19日、米国株式市場は下落。エスカレートの兆しを示す米中貿易摩擦が市場心理を圧迫した。ダウ工業株30種は年初来の上げを失い、マイナス圏に沈んだ。ニューヨーク証券取引所で撮影（2018年　ロイター/Brendan McDermid）

［ニューヨーク 19日 ロイター］ - 米国株式市場は下落。エスカレートの兆しを示す米中貿易摩擦が市場心理を圧迫した。ダウ工業株30種は年初来の上げを失い、マイナス圏に沈んだ。

トランプ米大統領は、2000億ドル規模の中国製品に対し10％の追加関税を課すと警告し、中国も断固として反撃すると表明した。

ジョン・ハンコック・インベストメンツの資本市場リサーチ責任者、エミリー・ローランド氏は「貿易を巡る一連の発言が単なる交渉戦術ではないかもしれないということに市場は気付き始めている」と話した。

投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所（CBOE）のボラティリティー・インデックス（VIX指数）<.VIX>は一時、約3週間ぶり高水準の14.68に上昇。その後13.35に低下した。

一部投資家の間では、貿易を巡る応酬の激化を踏まえれば、米国株の下げは他国の株安に比べて小幅にとどまったとの声も聞かれた。

大型株と比べて国内に重点を置く企業が多い小型株のラッセル2000指数<.RUT>は0.1％上昇。

配当利回りが高く、債券の代わりともみられる公益<.SPLRCU>や通信<.SPLRCL>、主要消費財<.SPLRCS>も買われた。

一方、米中貿易摩擦の影響が懸念されるボーイング<BA.N>は3.8％下落し、キャタピラー<CAT.N>は3.6％安、フェデックス<FDX.N>は2.0％安となった。

売り上げに占める中国の比率が高い半導体企業も売られた。

ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.41対1の比率で上回った。ナスダックも1.34対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は71億2000万株。直近20営業日の平均は69億5000万株。

終値 前日比 ％ 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 24700.21 -287.26 -1.15 24763.59 24763.59 24567.75 <.DJI>

前営業日終値 24987.47

ナスダック総合 7725.59 -21.44 -0.28 7658.47 7727.41 7635.73 <.IXIC>

前営業日終値 7747.03

S＆P総合500種 2762.57 -11.18 -0.40 2752.01 2765.05 2743.19 <.SPX>

前営業日終値 2773.75

ダウ輸送株20種 10863.30 -186.55 -1.69 <.DJT>

ダウ公共株15種 687.96 +7.40 +1.09 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1391.58 -16.33 -1.16 <.SOX>

VIX指数 13.35 +1.04 +8.45 <.VIX>

S＆P一般消費財 890.02 -1.37 -0.15 <.SPLRCD>

S＆P素材 366.67 -6.78 -1.81 <.SPLRCM>

S＆P工業 615.87 -13.47 -2.14 <.SPLRCI>

S＆P主要消費財 525.00 +2.71 +0.52 <.SPLRCS>

S＆P金融 454.49 -1.53 -0.33 <.SPSY>

S＆P不動産 194.87 +0.18 +0.09 <.SPLRCREC>

S＆Pエネルギー 552.17 -1.49 -0.27 <.SPNY>

S＆Pヘルスケア 982.47 +2.37 +0.24 <.SPXHC>

S＆P電気通信サービス 146.30 +2.05 +1.42 <.SPLRCL>

S＆P情報技術 1256.65 -9.08 -0.72 <.SPLRCT>

S＆P公益事業 254.78 +2.67 +1.06 <.SPLRCU>

NYSE出来高 9.99億株<.AD.N>

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 22255 + 75 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物9月限 円建て 22210 + 30 大阪比 <0#NIY:>

Copyright © 2024 Thomson Reuters 無断転載を禁じます