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「底辺芸人」が唯一無二の役目を見つけるまで コラアゲンはいごうまんの"巡業人生"

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  • 肥沼 和之 フリーライター・ジャーナリスト

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「底辺芸人」が見つけた、ただひとつの生き方とは(撮影:今井康一)

偏差値の高い大学に入って、有名な会社に就職し、出世コースを歩む。世の中的に、いわゆる「成功者」と呼ばれる生き方だ。お笑い芸人でいうと、大きなコンクールで賞を取り、テレビのゴールデン番組に出演し、レギュラーを何本も持つような売れっ子のことだろう。

しかし、そのレールに乗れた者が、必ずしも幸せとは限らない。人気や収入、ステータスと引き換えに、犠牲にしてきたものもあるかもしれない。そしてそこに、捨ててはいけない大切なものが含まれていたら――。

逆に売れない芸人だったとしても。自分にしかできない芸をして、やりがいを感じられて、心から応援してくれるファンがいる。そして、ぜいたくはできずとも、生活できる程度の収入を得られていたら。それは「幸せ」「豊かな人生」と言えるのではないか。

これから紹介する芸人・コラアゲンはいごうまん(48歳・以下コラアゲン)は、人気も知名度も収入も高くない。2007年にはフジテレビの「ザ・ノンフィクション」で、「売れない・食えない・笑えない 年収100万円芸人物語」という、貧乏芸人の悲哀を描いた番組で取り上げられたことも。世間から見ると、いわゆる“非成功者”なのかもしれないが、実際はどうなのだろう。彼の半生を追いながら、「幸せ」について考えてみたい。

すべては「売れない」から生まれた

「ほんならそこのママがね、言うわけですよ。ふんどしを取り出して、はい、制服よって。えー!!」

「初めて来たっていうサラリーマンふうのお客さんにですよ、ママが『あんた、わかるわよ。縛られに来たんでしょう』って、無理やり服を脱がし始めてですね……」

ここは新宿にあるバー。20人も入ればいっぱいの空間で、コラアゲンが漫談を行っている。彼の芸風はノンフィクション漫談。インド放浪、女装体験、ヤクザ事務所住み込みなど、さまざまな世界に飛び込んでいき、そこでの体験をネタにするというものだ。

この日に披露したのは、新宿2丁目のゲイバーで働いたときのネタ。200以上ものネタの中で、ライブでは会場周辺のローカルネタを披露するのが恒例である。彼は全国を巡業し、劇場以外にもこういったバーやスナック、焼き鳥屋、さらには民家などでライブを行っている。

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【リアルなまはげ事件、そして蛍原徹との明暗】

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