ロヒンギャ迫害、多くの女性にレイプの傷痕 銃器を女性器に挿入するなどの暴行が多発
「非常に強引な攻撃、非人道的な攻撃を示す傷痕が見られた」とIOMのTasnuba Nourin医師は言う。この女性には膣の裂傷、咬傷(こうしょう)、銃器を女性器に挿入したと見られる傷痕が見られた、とこの女性医師は語る。
新たに流入したロヒンギャ難民のなかで、同女性医師は、最近レイプされたと見られる女性を少なくとも5人治療したと述べ、いずれの症例でも、身体の傷は、患者による状況説明と整合していたと付け加えた。
「氷山の一角」
バングラディシュのウクヒア地区には、国連機関の支援のもとで同政府が運営する診療所が複数ある。その中心となる医療複合施設を率いるMisbah Uddin Ahmed医師は、女性医師の報告をもとに、レイプ被害者である女性19人の治療を行ったと語る。
「証拠としては、咬傷や膣の切傷などがある」とAhmed医師。9月14日だけでも、診療所の1つを訪れた6人の女性全員が、性的暴行を受けたと話していたという。「彼女ら全員が、やったのはミャンマー軍だと述べていた」
クツパロン難民キャンプに近い、これらの診療所の1つで働くIOM医師は、8月末にミャンマー国境を越えてきた女性が、少なくとも7人の兵士にレイプされたと語っていた、と証言する。
「彼女はひどく衰弱し、トラウマに苦しんでおり、診療所を訪れるのも辛かったと話していた」とこの医師は語った。「彼女は膣に裂傷があった」
この医師は、レイプされたと思われる女性19人のうち15人を治療したほか、身体的な暴行を受けた8人を診療したという。一部の患者には緊急避妊薬を投与し、エイズウイルス(HIV)感染リスクを低下させる処置と肝炎の予防接種を全員に行った。腕や背中のかみ傷、膣の切傷や裂傷、出血などの症状が見られたと同医師は語る。