「痴漢」を疑われた時、何が最適な行動なのか 線路に立ち入り「逃走」するケースが相次ぐ
また、スマートフォンで、会話を『録音』することも有効です。痴漢被害を訴える相手方の最初の言い分は、後々非常に重要になります。その後、あなたの行動と相手の話に矛盾点が見つかれば、録音は疑いを晴らす材料になります。相手の言っている内容が、理由なく変遷すれば、信用できないと判断されるでしょう」
駅事務室への連行には気をつける
ほかに、気をつけるべきことはあるのだろうか。
「駅事務室への連行です。場合によっては、『現行犯逮捕』の扱いになってしまうこともありますので、可能な限り拒否しましょう。しかし、相手が激高しているなど、状況によっては、積極的に場所を移すことは有効です。
えん罪トラブルに巻き込まれ、憤まんやるかたなしという気持ちだと思いますが、ここは堪えどころです。『逮捕さえされなければ御の字』と考えて行動をするべきです。いったん逮捕されてしまうと、最低でも何日か外部との連絡ができなくなります。
自分から進んで駅事務室や交番などへ相手と一緒に行くことも選択肢のひとつでしょう。相手が冷静になれば『もしかするとこの人ではないのでは?』と考え直す機会もあります。
そして、警察対応になったのであれば、繊維鑑定に協力しましょう。これは手指に付いている繊維を相手の衣服の繊維と一致するかどうかを鑑定するもので、接触がなかったことが明らかになります。
えん罪事件で、その場で逮捕されるのは、警察官や駅員に抵抗したような場合(公務執行妨害罪の現行犯)や、こわくなって認めてしまったような、きわめて例外的な場合だろうと思います」
事務所名:四谷国際法律事務所
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