日経平均は4日ぶり小反発、売買高は膨らまず 東証1部の売買代金は連日2兆円に届かず

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 12月27日、東京株式市場で日経平均は4日ぶりの小反発。前日の海外市場が休場で手掛かり材料が乏しい中、朝方は小口の利益確定売りが先行した。写真は東京証券取引所で2012年5月撮影(2016年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日ぶりの小反発。前日の海外市場が休場で手掛かり材料が乏しい中、朝方は小口の利益確定売りが先行した。

その後弱含んだ円相場に反応しプラスに転じたものの、節目の1万9500円を手前に伸び悩んだ。後場は前日終値近辺でもみ合いを継続。東証1部売買代金は連日の2兆円割れとなり、商いは低調だった。

TOPIXは小幅に4日続落。業種別では不動産、パルプ・紙などの下げが目立った。一方、ゴム製品、その他金融、海運が堅調。医薬品株が買われたほか、メガバンクも小じっかりで推移した。NT倍率<.NTIDX>は終値ベースでは9月14日以来、3カ月ぶりの高水準を付けている。

日経平均は寄り安後は切り返す動きをみせた。12月決算企業の権利付最終売買日で配当・優待取りの動きも相場の下支え要因となった。ただ引けにかけては様子見ムードが優勢となった。

丸三証券・投資情報部長の牛尾貴氏は「年末に向けた持ち高調整の売りに押されながらも底堅い印象」と指摘。「クリスマス休暇明けで、市場参加者が完全に戻ってくるかというと、必ずしもそうではない。週末には米シカゴ地区購買部協会の景気指数が発表される。ドル高の影響を米国製造業がどう受け止めているのか注目される」と話す。

東証1部銘柄では東芝<6502.T>が売買代金トップ。同社が今年度、米原子力関連で新たな巨額損失を計上するとの報道が嫌気され、前日比で一時16%を超す下げとなった。終値は同11.6%安で終了。全体相場の影響は限定的だった。

個別銘柄ではこのほか、しまむら<8227.T>が反発。26日に発表した2016年3―11月期決算で、連結純利益が前年同期比36%増の264億円と好調だったことを評価した。冬物衣料の伸長などが寄与した。

半面、アトラ<6029.T>が年初来安値を更新。26日に16年12月期の通期業績予想を下方修正したと発表し、嫌気された。ほねつぎチェーンの加盟オーナーの一部で物件の決定に遅延が発生したほか、システム開発費などが想定を上回ったという。

東証1部騰落数は、値上がり781銘柄に対し、値下がりが1076銘柄、変わらずが149銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     19403.06 +6.42

寄り付き   19353.43

安値/高値  19352.06─19478.58

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1536.22-1.92

寄り付き     1534.37

安値/高値    1534.04─1544.83

 

東証出来高(万株) 174965

東証売買代金(億円) 18354.63

 

 

(長田善行)

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