知らないと損をする「東京の終電」の基礎知識 終電後の別ルートは?JR、京王、小田急……

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終電時間帯になると電車の本数は少なくなるが、鉄道各社はできるだけ幅広いエリアに帰宅できるようなダイヤを組んでいる。どんな路線が遅い時間でも遠くまで帰れるのだろうか。JRと私鉄ではダイヤの組み方に異なる傾向があるようだ。

JR東日本の各線は、終電が近くなると遠くに行く列車から先に運行を終え、ターミナル各駅に近い区間の各駅停車が終電となるパターンが多い。常磐線は快速も遅くまで走っており、上野を0時51分に出る松戸行きの最終快速は北千住で1時04分発の各駅停車に連絡するダイヤとなっているが、JRではこのようなパターンはあまりない。

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京王線など私鉄は遅くまで急行・特急が走っている路線が多い(写真:Khun Ta / PIXTA)

一方、私鉄では遅くまで急行などの速達型列車が走り、それを普通列車がサポートするという形態のところが多い。たとえば京王線の場合、新宿0時33分発の最終京王八王子行き特急は0時47分に調布駅に到着するが、同駅で0時49分発の京王多摩センター行き区間急行、0時50分発の府中行き普通に接続する。

特急はさらに、府中でも0時56分発の高幡不動行き普通列車に接続する。特急と普通を接続させることによって、遅い時間まで遠距離の目的地に向かうことが可能になっているのだ。

終電は「下り」だけではない

例に挙げた京王線と同様、他の私鉄各線も遅くまで急行などの速達型列車を走らせている。小田急も0時すぎまで、相模大野行きの急行や準急を走らせているが、特徴的なのは相模大野から分岐し、藤沢を経て片瀬江ノ島へ至る江ノ島線の終電だ。小田急線新宿から江ノ島線片瀬江ノ島行きの終電に乗り継ぐには新宿を23時35分に出る急行に乗る必要があるが、もし同じ時間に東京駅にいたとしても、江ノ島線の各駅に帰ることができる。

その理由は、上りの終電がJR東海道線の列車と接続しているためだ。藤沢発0時33分発の相模大野行き終電は、東京駅23時38分発、藤沢0時28分着のJR東海道線の普通列車に接続している。もし23時過ぎに東京駅周辺にいたとしても、新宿からの小田急線の時間を気にせず済むわけだ。終電の接続は都心のターミナル駅だけに限らないという例だ。

このほか、京成電鉄や京急電鉄は、普通ではなく通過駅のある列車が終電となっている。京成は津田沼より先の各駅への終電が通勤特急、京急は品川駅発の最終列車が特急で、通過駅をフォローする接続列車はない。ある意味思い切ったダイヤといえるが、遅い時間でも遠くまで輸送するという姿勢が現れている。

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